針に糸を通して、布と布をひと針ひと針縫い合わせていくように、自分の中に相手の気持ちや考えを通して、ひとつひとつ物事を縫い合わせているもの。
それは「時間」なのかもしれない。
時間をかけて信頼を築いたり、親友になったり。
毎日欠かさない素振りとその努力を見守っている人の願いが、やがてホームランへ結びついて共有の喜びとなるような。
何かを“つくりあげる”というのは、共に過ごす時間(縫い合わせた時間)を指していうのだと思う。
仕事もそう。
私とクライアントさんで創りあげるものは、サービス(商品)や作り手の思いを伝えるための文章だけでなく、サービスや商品を提供した先の、その後の変化を創っているのだ。
それは、商品を手にした人の豊かな時間、便利さが生む笑顔の時間、美味しい時間、自分に自信が持てる時間に繋がっていく。
このように誰かの人生に関与するというのは、その人の時間(人生)を豊かなものにすることなのかもしれない。
私の書いたもので、
私の働きで、
誰かの人生を豊かにすることに繋がるのだという喜びを感じて、最後、目的を達成できた時のお互いの「ありがとうございます」の心の握手を、もっと力強くできるようになりたい。
そのためには、丁寧に、ゆっくり、出来ることをひとつずつやっていくしかない。
ひと針、ひと針、たまに「痛っ!(涙)」となりながら。