自分の「好き」を仕事にすることは素敵なことだけれど、とても難しいことです。
「好き」を仕事にすることは、一歩間違えれば「好き」を打ち消してしまう結果を招いてしまうことがあるから。仕事にさえしなければ、楽しみながら続けることができたのに、と。
そんな怖さから、仕事に「好き」を求めない人もたくさんいます。
ちょっとだけ視点を変えてみよう
クライアントさんと一緒にプロフィールを作るとき、私は必ず「この仕事の“好き”を教えてください」とお願いするのですが、なかなか思いつかないことが多い様子です。
好きなことを仕事にしている人は、ほんの僅か。
当然のことです。
けれど、クライアントさんの仕事への情熱を引き出し、それを文章の軸として書いていきたいので、私はよくこんな風に質問を変えます。
「では、この仕事をするなかで感動したことはなんですか?
どんな小さいことでもいいです。」
「好き」がみつからない。
ならば、仕事の中で得た感動をシェアしよう、という考えです。
その仕事の感動をシェアすることができれば、自分(クライアントさん)も幸せな気持ちになれるし、相手(お客さん)を幸せにすることもできるのです。
「好き」と「感動」は、似ているようで少し違います
「好き」と「感動」。
このふたつは少し違います。
「好き」は自分の内側で湧き上がるもの。
完全自給自足に近い感覚です。
「感動」は外からの刺激を受けて生まれるもの。
環境や体験に感化されることで変動もあります。
だから、自分の内々だけで完結する「好き」を誰かに伝えるより、周囲にシェアしやすい「感動」を伝えるほうが、相手の気持ちと重なる可能性が高いのです。
あなたが仕事にやりがいを求めたくなるとき
仕事をしていて、その仕事にやりがいを見出したくなるときは、自分が次のステージへ進みつつあるときです。
「仕事」というものに、期待や望みがある証拠。
目の前の作業を無気力で仕事をしているときは、やりがい、つまりもっと上の成果を求めたりしないですよね。
仕事のステップアップをしたがっている証なのです。
それらは、
スキルアップを望んでいるのか、転職なのか、独立(起業)なのか。
道はそれぞれあるけれど、もしも新しい道を踏み出すときは、そこでも「感動」の存在を想像してみてください。
そこに感動はあるのか?
どんな感動なのか?
どんな人に自分のその感動をシェアしたいのか?
好き、を考えると視点が自分に偏りがちです。
ですが「感動という価値をおすそわけする」その対価として報酬をもらうという考え方にすると、周囲にも自分にもやさしくなれて良い仕事が循環できるようになります。
今回の「感動」。
もしも近い将来に自分の仕事の軌道修正を考えるときがあったら、ぜひ、参考にしてみてください。