
このサイトでは、あまり時事的なことは取り上げないのですが、今回はちょっと書かせてください!
昨日、18:40〜19:00に民放5局が「東京オリンピックまで半年」ということで同時同番組の放送がありました。
(民放共同企画“一緒にやろう”)
みなさん、ご覧になられたでしょうか。
私は夕食を作っていた時間帯でしたが、息子に呼ばれて(息子は聖火ランナーの最終走者が発表になると思っていたらしく、かなり興奮して私を呼んでいましたが、発表はありませんでしたね^^)、テレビの前に行ったのでした。
番組では、レインボーブリッジに花火があがり、桑田佳祐さんの応援歌の発表。
そして、局の垣根を越えて多方面の番組の出演者たちが綱をひき、メッセージがつながる映像。
こういった境界を越えたつながりに触れると、ふわりと安心が身を包み、静かに力がわいてきます。
ライバルを褒めあう番組の心地よさ
いつだったか、ある番組で文房具を他メーカー同士で褒めあう番組がありました。
○○バトルや、○○決定戦のような空気とはまったく違い、落ち着いて安心して観れるものでした。
そういえば、競い合う番組はあるけれど、ライバル同士がお互いを認めあう番組ってあまりないですよね。
(視聴率の競争やスポンサーへの配慮もあると思います)
ただ、その番組を観ているとき、
「もっとこういう番組が増えればいいのに」
と心から思ったのでした。
アクセス数、成約率、契約数。競争に疲れていた
私はフリーランスでライターの仕事をしています。
専門はPRで、オーナーさんのプロフィールや商品ストーリー、企業(会社)コンテンツ、セールスコピーの執筆もありました。
特にセールスコピーは、はっきりした数値で結果が求められるので、かなりピリつきます。
この類いのライティングの女性ライターは少ないせいか、依頼案件は多いです。
しかし、売れるキーワード、他社リサーチなどを優先したこの書き方は、私には合わなかったのでした。
私は、まずストーリーありき、という書き方の方がしっくりきているので。
そこには、その商品にいたるまでの作り手のストーリーがある。
その作り手が、作り手になるまでのストーリーもある。
まずはそれを伝えなきゃ、と思うんです。
人は物語に心を動かされ、対価であるお金を払うと考えるから。
お客さんに納得して購入してもらうためには、きちんと感情の流れを文脈に入れないといけないと考えているから。
もちろん、最初からすべての流れを文章に組み込むのは長文になってしまいます。
けれど、すべてを言葉におこさなくても、クライアントさんのストーリーを把握して書いた文章と、全然しらない人の商品をPRする文章は全然ちがう、温度がちがう、読後感がちがう。
目的によって適切な文体があるのでしょうが、商品アピールでもプロフィールでもストーリーを軸としたライティングの方が自分に合っていると思いました。
ライター人生、はじめて心が着地した
おおいに悩んだ結果、私はガラッと仕事の案件の方向性を変えたのでした。
競争を避けたのではなく、
本物を伝えたい
言葉にしたい
形にしたい
を最優先としました。
もちろん、結果は出さないといけません。
けれど、セールスの数が多ければ良しなのではなく、
求められている人のもとに、
届くべき人のもとに、
きちんと届けられる文章、表現。
これをモットーにライティングの仕事を受注することにしました。
正直、案件を断るのは怖かったですよ。
収入も仕事も減るのは確実なので。
でも、「動くのは(チェンジは)今だ」と思ったんです。
今、まさに頑張っているときなのですが、焦りやキツさはなくとても充実しています。
もちろん、思うように進まないこともあります。
ですが、私はクライアントさんに恵まれていて、クライアントさんから学ぶことがたくさんあるのです。
だから、ひとつひとつの仕事が、何倍もの成長リターンとなって自分に返ってくる。
ライターになって初めて、心が着地したと感じている今です。
自分と同じでも違っても、他者を尊重しあえる社会になるように
青いな…、と思われてしまうでしょうが、本気で思っています。
「民放共同企画“一緒にやろう”」は、他局同士が手をむすんで大きなWAVEをつくっている。
オリンピックを軸にして、これから私たちには大きな良い変化がたくさん待っていると期待しています。
時代が運んでくるいろんな波に乗って、
いろんな景色をみて、
いろんな感情を楽しんで、
いつか子どもたちや生まれてくるであろう孫たちが活躍する社会が、それぞれ個々の「異なり」を尊重できる時代になるように。
誰かの攻撃的な意見や、誰かが言う批判を恐れて、自分の思いを封印してしまわないように。
誰もが安心して、表現できるようになるように。
比べて勝つことだけが幸せへの近道じゃない。
これを証明できる小さな小さな一手となるよう、活動をしていきたいです。
(トップ画像は「民放共同企画“一緒にやろう”」より)