選びようのない、動かせない未来を押しつけられ、涙が出ないわけがない。

投稿日:2019年3月11日 更新日:

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3学期もそろそろ終わり。
クラス替えの前のさいごに、調理実習の授業でみんなでお茶会があるというので、楽しみにしていた君。

けれど、献立の中で食物アレルギーの君が口にできるのはお茶のみ。

材料にも触れることができない君は、みんなが調理実習をしている時間は、ひとりで別室で課題をすることになった。

普段、転んでも痛くてもめったに泣かない君が唯一泣くときは、おねえちゃんと喧嘩して負けて悔しかったとき。
そんな君が、今回、調理実習ができないことを知って大号泣をした。

悔しかったんだと思う。

しばらくして泣き止んでゲームをしていても、思い出してしまうのかな、また静かに泣いてる。

 

「この材料で調理実習をします。」

すでに買い揃えられたのであろう材料の成分表のコピーを受け取ったとき、私は「ムリだ」と瞬時に思った。
お医者さんに相談したけど、調理実習参加にストップがかかった。当然。

もちろん製造元へも確認した。すべてアウトだった。

先生にも相談した。
けれど、材料が揃ってしまった後だったので、どうにもすることができなかった。

 

選びようのない、動かせない未来を押しつけられ、涙が出ないわけがない。

 

 

☆ ☆ ☆

 

これまでだって、こんなことはよくあった。
今にはじまったことじゃない。

でも、なんでだろう。
こんなにも胸に鉛のような重たいもの。

 

・・・わかってる。
私の中途半端な態度が、自責の念となって体のなかで暴れてるから。

 

調理実習の材料成分表のコピーを手にした夫が、やや怒り気味で濃い大きな字で、「息子はこの授業だと参加できません」と、連絡帳に書いた。

それを読んだ先生が、電話をくれた。
「配慮が足りなくてすみませんでした。」と。

 

すると、何も考えずに反射的に私の口から出た言葉は、これだった。

「いえ、こちらこそ、言葉足らずですみませんでした」

 

ちがう。
そんなこと思ってない。

「もっと早くから対策ができたはず・・・」
「連携とか、ものごとの順序とか、もっともっとできることがあったはず・・・」

なんで言えない?
なんで丸くおさめようとしてる?

私は何を守ってるんだろう。

子供じゃない、
自分を守ってるんだ・・・。

 

(声をころして静かに泣いている息子の姿が、頭から離れない)

 

君はなにも悪くない。

ぜんぶ大人が悪い。

 

 

* * * * *

 

こんなことを文章にすると、たまに「大げさ」「騒ぎすぎ」「休ませればいいだけじゃん」と思う人が出てきます。
けれど、私みたいにこうした「はたから見たら小さいこと」を、ひとりで抱えているお母さんも少数いるはず。

この記事は、アレっ子のお母さんの苦悩を知ってほしくて書いたのではなく、アレっ子のママで周囲からアレルギーに関して「考えすぎ」「神経質すぎ」と言われ、自分がおかしいのかもしれない、と不安に思っている方へ向けて書いたものです。

不安や悩みの深さは違えど、こうしてアレルギーを持つ子供の子育てに対して、自分の外側と内側の温度差で葛藤している人がここにいる、ということをお伝えしたかったのです。

あなたひとりじゃない、ということを。

全然おかしいことなんかじゃない、ということを。

 

 

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